フリーランスとは?年収は?フリーランスのメリット・デメリットから年収相場まで解説!

フリーランスになってみたいけど、どれくらい働いて、どれくらいの収入があるのか、気になる方もいらっしゃると思います。

本記事では、フリーランスの年収や労働時間、職種、更には、年収アップの戦略とポイントなどについても解説していますので、ご参考にしていただければ幸いです。

目次

フリーランスとは?個人事業主との違い

フリーランスとして生計を立てていくのであれば、まずフリーランスとはどういうものなのかをしっかりと理解することが大切です。

フリーランスは、場合によっては生計を立てていくことが難しくなる可能性もありますので、是非この機会に理解しておきましょう。

フリーランスとは?

フリーランスとは、特定の企業などに属さず自分ひとりで仕事を取って活動する働き方のことです。

フリーランスになった多くの方は、会社員として企業で働いてから、その業界・業種や職種の知識・スキルを身に付けてから退職し、企業での経験を生かしてフリーランスとなっています。


しかし、そうした方々だけでなく、中には自分で勉強して知識を身に付けスキルを磨き、会社員になることなく、初めからフリーランスとして活動している人もいます。

ひとりで仕事を取り、報酬を得て生活していればフリーランスとなります。フリーランスになるための特別な資格など必要はなく、また、本業や副業、報酬の額、仕事時間など人それぞれです。

内閣官房フリーランス実態調査結果(2020年)によりますと、フリーランス人口は、およそ462万人であり、国内労働人口の約7%ですが、その人数はかなり流動的です。

また、フリーランスの職種は多様化しており、フリーランス人口も年々増加しています。

フリーランスと個人事業主との違い

フリーランスと個人事業主は混同されがちです。


個人事業主は税務署に開業届を提出して個人で事業を行い、法人ではない場合をいいます。ですから、従業員を雇っていても、法人でない場合には個人事業主となります。


個人事業主は開業届を提出している税務上の区分に入ります。フリーランスは働き方であり、税務上の区分ではありません。ただ、フリーランスが税務署に開業届を提出すれば個人事業主となります。

フリーランスのメリットとデメリット

フリーランスとして働いていく上での、メリットとデメリットについて解説します。

フリーランスは自由に働くことができますが、会社員とは異なり、周りからのフォローや助言が少ないため、孤独を感じることもあります。、また、会社員の場合、所属する会社が責任を負ってくれますが、フリーランスの場合、自己責任となります。

このように、フリーランスと会社員では明確に違いがあるため、比較して説明していきます。

フリーランスの主なメリット


フリーランスとして働くうえで、主なメリットは次の点が挙げられます。

仕事内容や働き方を自由に決めることができる


フリーランスは自分の好きな仕事内容や働き方を比較的自由に決めることができるため、将来の思い描く職業に向けて、必要な知識やスキルを身に付けることができます。


また、仕事のやりくりをすることで、勤務時間の調整や長期休暇も取得できたりもします。


しかし、会社員の場合は、会社の合併や急な人事異動があったりするなど、自分の思い描くキャリアや、やりたい仕事ができる可能性が会社事情によってかなえられない可能性があります。


また、自分の裁量で長期休暇を決めることはできませんし、働く場所も自由ではないことが多いです。

仕事の成果がダイレクトに収入に反映される


高収入の取引先が見つかれば、その成果によっては短期間で収入の大幅アップにつながる場合があります。また、仕事をやればやった分の収入を得ることができます。


例えば、ユーチューバーはそのコンテンツが収入や信用につながり、自分の資産にもなります。

しかし、会社員の場合、完全成果報酬でない限り、いくら頑張ったとしても毎月の収入は決まっているケースが多いです。


急激な給料アップは特別な事情がない限り、ありません。

自分の名前で仕事ができる


会社員の場合、「xx会社に所属している○○さん」のように、まず所属している組織が見られます。


その組織が大手企業の場合、その企業に信用力があるため、仮に初対面であったとしてもアポイントを取ることが、容易だったりすることもあります。


フリーランスの場合、自分の名前で仕事を獲得し、成果を出す必要があります。


成果を出し、クライアントから信頼を獲得できれば、自分自身が信頼されているという実感を得ることができるでしょう。

定年がない


フリーランスは、定年がありません。自分の意思次第で、年齢による制限なく、働き続けることができます。


一方、会社員の場合、所属する企業で働けるのには定年があります。


その定年後から、自営を始めることは可能ですが、急に定年後に自営を始めるのはハードルが高い事情もあります。


元々、フリーランスで活躍されてきた方は、年齢が高くなって体力が衰えてきても、過去の実績や信頼によって、仕事を獲得し続けれたりします。

フリーランスの主なデメリット


続いて、フリーランスの主なデメリットを解説します。

収入が不安定


先にメリットとして「頑張れば収入の大幅アップにつながる」と記載しましたが、仕事を定期的、継続的に契約できなければ、当然、収入は不安定になります。


また、新型コロナウイルスや大地震のような突発事案が発生したときには、会社員であれば安定した収入を見込めますが、フリーランスは収入が途絶えてしまうこともあり得ます。

社会的信用が低い傾向

フリーランスは、固定給でないため、フリーランスになり立てであったり、収入が安定していないと、社会的信用が低いと評価される可能性があります。


クレジットカードでもスムーズに審査が通らないケースもあるようです。


また、マンションなどの賃貸物件を借りたり、住宅やマイカーを購入する場合、金融機関から融資を受ける際に、会社員よりもハードルが高くなっていることもあります。

税金や保険料は自分で支払う必要がある


フリーランスは税金や保険料を自ら支払うことになります。


請求書対応なども含めて、自分で経理などの事務作業を行い、毎年確定申告をしなければなりません。。


しかし、会社員の場合には、本人の代わりに企業が申告と納税をしてくれます。


会社員は年末調整の書類に必要事項を記入して会社に提出すれば手続きは終了します。

社会保障制度の違い


フリーランスと会社員では、社会保障制度の充実度が異なっています。


会社員の厚生年金の保険料は企業が半分負担しているのに対して、フリーランスは国民年金や保険料を全額自己負担となっています。


また、フリーランスは仕事先との雇用契約を結ばないと雇用保険に入れませんので、その仕事が終わっても失業手当がもらえません。

フリーランスの年収・労働時間・主な職種


続いて、フリーランスの年収・労働時間と、収入源となる主な職種として何があるのかを解説していきます。


フリーランス協会が発行している「フリーランス白書 2023」によると、実態は以下のとおりです。

フリーランスの年収

同協会が2022年10~11月に実施した調査の結果(回答者601名)では、


最も多かったのは「200万円~400万円未満」で、回答割合は約3割となります。

  • 次に「200万円未満」と「400万円~600万円未満」がそれぞれ約2割
  • 続いて「600万円~800万円未満」と「1000万円以上」がそれぞれ約1割
  • 「800万円~1000万円未満」が約1割

という結果でした。

フリーランスの労働時間

1か月間の労働時間については、 

最も多かったのは「140時間~200時間未満」で約3.3割となります。

  • 次に「20時間~60時間未満」と「100時間~140時間未満」がそれぞれ約1.5割
  • 続いて「60時間~100時間未満」と「200時間~250時間未満」がそれぞれ約1割
  • 「20時間未満」と「250時間以上」がそれぞれ約0.5割という結果となります。


「100時間~200時間未満」が約5割を占めています。      

収入源となる主な職種


最も多かったのは「クリエイティブ・web・フォト系」で、約2.6割を占める結果となりました。

  • 次に「エンジニア・技術開発系」が約1.5割
  • 続いて「出版・メディア系」が約1割
  • 「コンサルティング系」と「通訳翻訳系」がそれぞれ約0.6割
  • 「事務・バックオフィス系」と「企画系」がそれぞれ約0.3割
  • 「教育系」、「人事・人材系」、「営業・販売・小売系」、「映画製作系」がそれぞれ約0.2割
  • 「医療福祉系」、「芸術系」「飲食系」、「士業系」、「ライフサポート系」、「スポーツ・健康系」、「建築・施工系」、「配達・運送系」がそれぞれ約0.1割

との結果でした。

回答者数上位5職種別の年収   

上位5職種で、年収400万円以上と回答した割合は下記の通りです。

  • 「エンジニア・技術開発系」と「コンサルティング系」がそれぞれ約8割
  • 「クリエイティブ・web・フォト系」がそれぞれ約5割
  • 「出版・メディア系」と「通訳翻訳系」がそれぞれ約4割


これらの回答結果から、フリーランスの中で比較的高収入を得ることができる職種は、

「エンジニア・技術開発系」、「コンサルティング系」、「クリエイティブ・web・フォト系」といえます。

これらの業種は、市場での需要が高く、スキルを持った人材が少ないため、高収入が見込まれています。

回答者数上位5職種別の男女比

続いて、上位5職種別の男女比は下記の結果となります。

  • 「エンジニア・技術開発系」と「コンサルティング系」の男女比 8対2 
  • 「クリエイティブ・web・フォト系」の男女比         3対7
  • 「出版・メディア系」と「通訳翻訳系」の男女比        2対8

フリーランスの年収アップ向上のポイント

フリーランスが年収を向上させるには、複数のアプローチがあります。


これらのアプローチは、フリーランス個人の専門性や業種によって異なることもありますが、普遍的に通用するものもあります。

以下で、フリーランスの年収をアップさせるためのポイントについて解説します。

明確なビジョンと目標の設定

フリーランスとして成功するためには、まず自分のビジョンや目標をしっかりと明確に定めることが重要です。

どのようなキャリアパスを目指していくのか、どのような成果を目指すのか、出来る限り詳細に具体的に計画を立てましょう。

専門性の向上とスキルの継続的な学習

高収入を得るための基本は、市場価値が高いスキルや専門性を持つことです。その業界のトレンドやニーズなどに対応するため、常に新しいスキルや知識を学ぶことが重要です。

セミナー、業界イベント、書籍・オンライン学習、ワークショップなどを活用して、スキルアップに努めましょう。

価値の提供とブランディング

クライアントに提供するサービスやプロダクトの価値を明確に伝えることが重要ですので、ウェブサイトやSNSなどを活用し、自己ブランディングを行い、専門性や信頼性をアピールしましょう。

適切な価格設定

自分のサービスやプロダクトの価値を正しく評価し、適切な価格設定を行うことが重要です。

安くすぎても、高すぎても収入の最大化にはつながりません。

自分のスキルや経験、市場の需要と供給を考慮して、適切な価格を設定しましょう。

複数の収入源の確保

会社員と比較し、収入が途絶える可能性があるフリーランスは、一つだけの収入源に依存することなく、複数の収入源を確保することがリスク分散につながります。

複数の仕事に取り組み、突発的な事態に備えることも必要です。

税務管理

フリーランスは税務管理も重要な業務です。会計ソフトウェアの活用や税理士などの専門家に相談してみましょう。


これらのポイントを意識することで、フリーランスの報酬を効果的にアップさせることが可能です。


自己の専門性を常に変化する業界のニーズに合わせて戦略を正しく選択し、継続的な努力と改善をすることで、自己のキャリアを高めていくことが可能となります。

まとめ


フリーランスは、自身の得意な仕事を自由に選択し、努力次第では収入を無限に増やすことのできる魅力ある働き方です。


しかし、先に挙げたようなデメリットもあります。


フリーランスとして活動する前に、自身の持つスキルや経験の棚卸しを行ったり、将来の目標を検討するなど、慎重に準備していくことが重要となります。

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